2009年10月5日月曜日

近況報告(2) <ライネケ>

近況報告の続きを書く。

とうとう10月になった。
10/3、第1、3土曜日は午後3時までお仕事。今週は久しぶりに雨が降り、土曜日は晴れて、昼前から、程々の風が吹いている。

3時に仕事が終わった。世の不景気を反映してか、患者数はそれほど伸びないが、土曜日は少し多かった。仕事の片付けが終わり、背伸びして、上空を見上げると、風が吹いている。ネコパコが、「今日は吹いてるじゃないの。」と言う。

何事も、とりかかるとなるとちょっと大儀だが、ええいっと、とりかかれば手早いのがライネケのいい所なんだ。舟をメルセデスの上に下ろし、マストとセールをくくりつけ、台車を積み込み、艤装を放り込んで、Harunoの呉れたズボンとシャツを着て、3時40分頃出発。

風は西西南の3mといった所かな。4時頃、出艇。どんどん沖に出て行く、と言いたいが、海風なので、風は沖から吹いて来る。それに潮の流れが南に向かっているようだ。だから、少し陸から離れたら、まず、南下して、それから西北に向かって進み、これを繰り返して、ジグザグに沖合に出て行く。

南に伊予市のヤマキの赤い看板が見え、北に重信川河口の護岸のさらに向こうから今津の赤い灯台が見え出した。これで、重信河口の沖合600mというところかしらん。河口の彼方の空港から飛び立つ飛行機の轟音が微かに聞こえ、風が通り過ぎる。

広々として、全てから遠ざかり、解放されて、自分の中の何かが、ふくれて行き、伸び広がって、周りの空気に溶けこんで行く。深い海の下を、深青色の潮の流れが鳴りながら通って行く。何かが、過ぎ去って行くのを感じる。

僕は好きだ。秋よ。お前のざわめきを。
摘み取られないまま、落ちる果実を。
涙を流す風と森を。
秋の木の葉がはらはらと涙となって落ち、
踏みにじられるのを。
走り去る汽車を。
過ぎ去る人生を。

Et que j'aime ô saison que j'aime tes rumeurs
Les fruits tombant sans qu'on les cueille
Le vent et la forêt qui pleurent
Toutes leurs larmes en automne feulle à feuille
Les feuilles
Qu'on foule
Un train
Qui roule
La vie
S'écoule

(訳は怪しい。原詩にあたれ。)

時刻は4時半になった。今夜は、松前町の町長さんや役場の保健部の人達と、伊予医師会松前支部の医者連中が、松山市内で懇談会をやるのだ。遅れてはまずい。早めに帰って出かける支度をせねば。

沖合を南下して、国近川の流れ出し河口くらいまで行き、岸近くまで一旦近寄って、反転して、また沖合に出てから、今度は出発点をめざす。帰ろうかと思うと、いい風が吹くもんだね。
無事、着岸。艤装を取り外し、舟を潮洗いし、ウンショ・ウンショという感じで、道路まで砂浜の長い斜面を押して行き、車に押し上げ、固定する。あわてて帰ったのが、5時半。シャワーを浴びて、ペソ(スクーター)で飛び出したのが、6時過ぎ。

(この項、続く)

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

<ネコパコ>
昔はオートバイに乗って風になっていましたね
最近は波間を漂って風に身をまかせているわけですね

そのうち本当の風になってしまうのだな
どっちがさきかしらんけど…

昨日久しぶりにサンテグジュペリの「人間の土地」を本屋で立ち読みした。若い頃読んで、全然忘れている。
最終章のモーツァルトの虐殺に続く言葉、人という土くれに精神の風が吹き人間になるだった?!…(早忘れかけるこの頭)風の持つ意味を考えてしまいます

匿名 さんのコメント...

<ライネケ>
「博士の愛した数式」みたいに、最近は何でもすぐ忘れてしまう。だから、忘れないうちに書き留めとこう。

一昨夜見た映画「サムサッカー」(親指を吸う子、の意)の最後あたりで、キアヌリーブスの演じる歯医者さんが言うんだ。
「大切なのは、答えなしで生きる力だ。」だって。

その通りだな。

赤ん坊のChikaの指吸いが治らない。反っ歯になっちゃうんじゃないか、とか色々考えたね。でも、反っ歯にはならず、指吸いも治ったが、その後、いろいろな問題というか、ゴタゴタがあったっけ。実は誰でもそうだな。覚えていないだけさ。

ライネケは、小さい時から、爪(というより指先)をかじるし、貧乏ゆすりも治らない。チックの人を見るとき思うんだ。オイラも一種のチック持ちなんじゃないかって。オイラ自身は爪噛みも貧乏ゆすりもまずいとか、治そうとか思ったことはない。治らないし、差し支えないと思っている。

そんなことより、やっぱり、大切なのは、答えというか正解が分からなくても、とにかく生きて行ける精神の強靭さだと思うな。

でも、一方で、答えを求め続ける人も必要だと思うよ。

匿名 さんのコメント...

にだ.
台風一過.
仙台は秋晴れがいい雰囲気を漂わせていますが,夜はすぐ寒くなってくるので難儀します.

僕はここのところ,(というか生来?)深く考えるのが面倒くさい,なんでもとりあえず,歩いてから考える,考え考えしている人とお付き合いするのが疲れる,といった性向が強くなっている.

これはいくないですよ.だって面倒なことはどんどん先延ばしされるもの.
反省反省.

でも考えすぎると体に毒ですヨ.
それより早く更新して.
後がつかえます.     
         なんちゃってgama

匿名 さんのコメント...

<ライネケ>
今度の台風はなかなか大変だったようだね。皆元気そうで何よりだ。

かまわないよ。先に記事を書き込んでも。ただし、表題を見た時に、誰のかが分かるように、筆者名を明記しておいてください。

考えるより、体を動かせ。というのは、ある意味で極めて正しい。頭を使うな、手足を使え。自ずから道が開ける。

面倒なことが先延ばしになるっていうのは、また、別の問題だと思うよ。

今日、夕方飛行機で東京に行きます。何をしようかね。