おいらの弁当昼食は14年ほど続いた。前夜のおかずの余分を詰めたり、いろいろ工夫して、とにもかくにもほとんど欠かさず弁当を作ってくれた現ネコパコ事務長に対して、言い尽くせない感謝と敬意を捧げたい。
途中、彼女が旅行に出かけたりして、作れない時は、彼女の詰めてくれたパターンを真似て、とにもかくにも、弁当箱に詰め込んで行った。二段あって、一段はご飯、二段目は肉・魚などタンパク質と脂肪類、それに必ず野菜を詰めた。
問題は、おいらは焼くのと炒めるのだけで、煮物はできないということだな。とにかく、冷蔵庫を開けて、牛肉があればそれをフライパンで炒める。魚はガスレンジのグリルで焼く。卵は大体目玉焼きになる。あとは野菜を適当に切って、炒めたり、時には煮たり。キャベツやレタスはそのままちぎって詰める。
だしはとったことがないし、とにかく煮物は駄目。だって、塩加減やら分からんものね。スーパーの総菜は意地でも買わない。彼女のように、同じ棚の同じ品物を、色々さわったり見たり嗅いだり舐めたりほおずりしたりして、細かく選んで買ったりしない。ぱっと手に取ってポイッとカゴに放り込む。期限切れ寸前のため、魚のあらの安いの、例えば、ブリのかまや、えらく脂ののってそうなシャケなんかは賞味期限と値札と割引率をにらんで、手に取って、随分永く迷ったりする。ちょっと不気味な風景かもしれないな。
一度、えらく大きく太ったアジがえらく安かったので、喜んで買った。帰って、例のバーベキュー用のコンロを庭先に出して、よだれを垂らしながら、焼き始めた。ぼーぼー、脂が燃え出して、黒いすすだらけになってしもた。コンロも手も顔も脂だらけになり、すすじみて、部屋まで煙が入って、さんざん手を焼いて、やっと魚が焼けたかなという所で、それで食べてみたら、あまり美味くなかった。な、なんでえ〜? こんなに苦労したのに・・・。がっかりしてよく考えたら、ムロアジだった。マアジじゃなくて。側線の付き方が違う・・・。ち、畜生・・・。以来、アジには深い恨みというか、思い入れがある。でもやっぱりアジとサンマと鯛が好き。
で、結局、今に至るまで、料理の本は開いたことがないし、真面目に人に教えを乞うたこともない。で、相変わらず、ちっとも料理のいろはが分かっていない。
(この項、更に更に続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿