2015年5月22日金曜日

扇風機到来  仙人掌姉者

シャープが経営難だって話で、
日本が誇る物作り文化はどうなるんだって思う訳ですよ。
それでもまぁ、住んでて快適な国ですし、応援したいじゃないですか。
だから買ったよ。扇風機をさ。

60年前の三洋電機の製品ですけどなにか?

思い起こせば、約1*前に仙人掌姉は京の都に住んでまして、
京の都って死ぬほど暑いのね。そんな時、友人が訪ねてきたんです。
んで、姉の部屋が屋外にも増して暑いわけです。
灼熱地獄ですよ。
でも、姉は金欠だから、クーラーを頑なに稼働させようとしないのです。
今日のお客様より明日の財布事情です。
そんな姉の部屋に滞在して、去って行った友人から
後日連名でお荷物が届きまして、開けてみたらば扇風機だったのです。
よっぽど、つらかったんだろうね。



その時の扇風機は、現代物だからプラスチック製で
タイマーやら風量調節が付いとりました。
仙人掌姉は、その扇風機に「めっさーシュミット」って名前を付けて
仲良く暮らしました。
京の都から東の都へ引っ越した時にも、もちろん連れていきました。
でも、数年間働かせているうちに、風量調節のダイヤルがねじ切れたり、
スイッチが接続不良になったりで、満身創痍になったので、
お前はもう十分働いたよと、感謝してヴァルハラへ旅立たせたのです。

それから数年、姉の部屋には扇風機不在のまま、過酷な灼熱戦線を
乗り越え生き残ってきた訳ですが、
先日、職場の近所の古道具屋を何の気無しに覗いたら、
この扇風機がちんまり居った訳ですね。

仙人掌姉は、素早く店に滑り込み、
老体の扇風機を右から左から下から上から舐めるように撫でまわした後、
店員さんに「これスイッチ入れてもらえます?」と頼み込み、
試運転してもらいました。

扇風機は、鉄の羽根をゆっくりと回転させ始め
やがて力強いフィーーーーンという音と共に風を作りました。
いやー、回転する羽根はなんでもさ、鉄製にかぎるよね。
何か邪魔が入ったら、「危ないからやめてねー」なんて生ぬるい事は言わずに
「指でもなんでも叩き切ってやるわ」って意気込みが感じられるからね。
仙人掌姉は、「よし、これならイケる」と判断し、懐から財布を取り出したのでした。


そんな訳で、仙人掌姉は今年の夏、この扇風機と共に灼熱前線を戦おうと思うのです。
名前は何にしようかね。
ちょっと古さのおかげでモーターが心配だから、雷電って名前にしようかね。
でも、我が家の無機物メンテナンス部のガマ男君が
「モータなんてさくっと取り替えてやるよ」って心強い事を言ってくれたので
安心して使えます。

そんな仙人掌姉のお買い物でした。
これから部屋に来た人は扇風機まわしてもらえるから、
夏でも安心して遊びに来てね。
姉者の気に障る事言ったら、指飛ばされるかもしれないけどね。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

<ネコパコ>
灼・熱・地・獄…
ちょうどそのころお世話になります
よろしく

inchoudon さんのコメント...

<ライネケ>
なんぼしたかしらんけど、今はパナソニックの子会社になっちゃったサンヨーの卓上扇風機だな。

昭和の良き時代、暑い夏になると、どこの家庭におじゃましても、扇風機がぐるぐる首を振っていた。鉄製部分が多くて、薄緑とか灰色とか、懐かしい色に塗ってあった。プロペラを囲む枠部分には、そのおうちの奥さんの手によって、薄いリボンが結び付けられていて、風になびいて舞っていた。

現代の扇風機は、エアコンの補助的な役割しかなくなってしまい、風力が弱い。その上、プラスチック部分だらけで壊れやすい。要するに風が吹いてくれればいいだけなのに、電子制御か何かで、殆ど使わないような、しょうもない機能が付いていて、ブラックボックス化された分、壊れたらどうしようもなくなる。

ちゃんと、お抱えのいい修理部がいるらしくてよかったな。

sorneko さんのコメント...

いい買い物ですね。

宮内家技術部なんでも課
がま