春一番が関東平野の端にも吹き荒れた、ある晴れの日。
がまは弁当箱のような可愛らしい私鉄に揺られて出かけていた。
引き籠りのがまが こんな知らない街をあちこちキョトキョトと
見まわしながら歩いていくのには、それなりのわけがある。
元来、彼は「必要最低限こそエコの真髄。」などと云って、
着る(たまに。)・寝る・食べる の他は一切気を遣わない生活に励んできた。
彼の云うエコとは、あくまで依怙贔屓、もしくはエゴイズムのエコであって、
まったく地球のことなぞ想ってもみないわけだが、
これまで概ね問題なくやってこられた。
しかしここ最近になって、この孤高の沼の主には
あれこれと厄介事が降り掛かるようになってきた。
まず、彼がそこいらを裸足でペタペタと歩いていると、兎さんやら
キリギリスさんが寄ってたかって、口うるさく「シャカイジンなら…」
などと呼び止めるようになったこと。
シャカイジンというのが何を意味するのか、がまには良く判っていないので、
「ふうん。ズルり(鼻をかんだ)。」などと生返事をして誤魔化しているが、
まったく小五月蠅いこと甚だしい。
次に、彼が森でどんぐりなぞを拾って歩いていると、お猿さんが寄ってきて、
「君キミ、すこしはわきまえたまへ。オトナはそういうことはしないのだよ。
みんなと仲良く協力しあって柿でも育ててはどうかね。」
なぞと小賢しいことをぬかすことが頻々とある。
彼は、オトナという言葉も、なにかの食い物だろうくらいに思っているので、
「どうも、それは不味そうだねえ…」といって、
薄ぼんやり相手を見返すばかりである。
しかし、こんなことが度重なると、いい加減がまもジリジリとした気分になってくる。
「あー、めんどくさ。」
そういう経緯があって、彼はその人生で初めて金(キム。大阪在住。
たぶんお婆ちゃんは大陸出身)にものを云わせることにした。
そして、金君の為した仕事の首尾を確かめるために、
春一番の吹く街に出掛けてきた訳であった。
金君はかなりよい仕事をしていた。
「これなら連中の目も、声も届かないところへブイブイ走っていけそうだな。」
がまはおおむね満足したようである。
「安全運転よおおおし!」
がまがえるのエコイズムは死ぬまで治らないであろう。
11 件のコメント:
<ライネケ>
車に乗れば、必ず、事故が起きる。
充分気をつけて下さい。それでも、起きる時は起きるんだけど。おまけにこちらがいくら気をつけていても、むこうさんが不注意だとどうにもならない。去年の五月みたいに。
金で済むことならいいけどね。とにかく、人身事故だけは起こらないように祈ってます。
<ネコパコ>
今日は日曜日
嬉しくてブイブイしているのかな
計器類が実にシンプル
飴色に見えるのは
クラッシックカーゆえ?
濃紺ずんぐりは君がダッフルコートを着て走り回っていた6歳ごろを彷彿とさせる
ちょっとなめてみたいかわいらしさですね
ま、せいぜい大事になさいませ
ぶいぶい。
僕より10歳下の車ですが、まあそれなりの状態です。
僕も不具合があちこちでていますが、騙し騙しやっていくしか無いわけで、指紋一つ無いピカピカに拘らなければ、それはそれで良しとします。
みなさま、宇都宮あたりにくる機会がある方はお声がけくだされ。
その狭さ、うるささ、とくとご堪能あれ。
がま
<ネコパコ>
午後から近くの某ショッピングモールにウォーキングがてらお出かけしている途中
向こうから頭のてっぺんが白い何やら似たようなのが、ブ~ウオン ブオ~~ンと平べったくやってくるのに出会った
きっとガマもやっていたのだと思って、立ち止まって見送った
車種は全然違うけど、狭いとかうるさいとかは30年前にわれわれも経験した。
懐かしい
まずミニが欲しくて8号線沿いの中古車屋で見た車は、サビサビでさすがにいかがなものか…と手を出さなかった
そしてH社の360CCを購入
お隣の歯科のドクターが奥さんに向かって「あんなちんけな車に妻子を乗せて、無鉄砲の極み」とおっしゃっていたとか…
彼のは大きな白いセダンだった
特に乗ってみたいと思う車ではなかった
ねこチョコ届きました。
どうも有難うさんです。
がま
<ネコパコ>
ついでみたいにお礼を言うのは
シャカイジンのすることと違う
大げさにうれしそうに
正式にお礼はきちんとするものです
<ライネケ>
まあまあ、シャカイジンになって行くってのもなかなか微妙なものがあるよ。非常識とか反社会的とかいろいろ言われても、とにかく、真心が伝わるように付き合って行くことだな。
>お隣の歯科のドクターが奥さんに向かって「あんなちんけな車に妻子を乗せて、無鉄砲の極み」とおっしゃっていたとか…
誰も彼もに言われたことは、軽四輪に乗ると危ないということだった。ちょっとぶつかったらくしゃくしゃになっちゃうとか。あらゆる車に乗って、あらゆる事態に遭遇した人なら説得力があるけど、えらそうな白いおっさんグルマに乗ってるような「世間的常識人」に、そう諭される、むらむらと、へえ、あんた、そこまで派手に、ぶつかったことあるん?を言い返したくなる。
まあ、衝突実験ばかり繰り返しているような人に、そんなことを言うのもなんだが、世の中の大抵のオトナの言うことはほとんどが、聞きかじりの受け売りの類いだよ。自分が試行錯誤を繰り返して体得したものじゃない。もちろん事故を体得したらまずいけど。
せいぜい、面白おかしく、馬鹿馬鹿しく、常識はずれに生きて行けばいい。出来たら、一緒になって、馬鹿をやってくれる人がいれば心強いよ。
この車はrust proneということで有名だから、青空駐車場だと対策を考えた方がいいよ。
金氏の働き凄いな。
いいなぁ、私もキム氏の力を感じてみたいな。
乗せてもらうの楽しみです。
また遊んでね。
事故に気を付けあそばせ。
chica
<ライネケ>
ところで、「オースチンミニ」ではあろうけど、
年式、型式は何?
ペイントはオリジナル?
改造点はあるの?
追加装備は何?
車検はいつまで?
値段はいくら?
モデル MK10
年式 1998
色 タヒチブルー オリジナル
改造 カヤバショック HiLowキット換装
左出しステンレスマフラー
装備 夏暖房 冬冷房
車検 3年
値段 2,233GP
(詳細は「吼えよペン 1ガンプラ」参照)
<ライネケ>
車検が3年ということは、新規登録だね。
一旦廃車になっていた、ということかな?
それとも、国外から輸入して来た中古車か?
1998年というのが初年度登録なら、最終型に近いということかな?
それにしてもエアコンがついてないのは何故?
走行距離は?
アルミホイールは純正か?社外品か?
ミッションは何段?
フロントグラス回り、ドア下のフロア周りの錆は?
マフラーの腐れは?
引き渡し前整備料、登録料など何もかも込みで、しかも3年車検付きで70万なら妥当なのだろうとは思うが、今後、あまり金がかからないことを祈る。
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