蝦蟇からの矢文。
「おねいさん、おねいさん、今から行っていい?
今、すでに、都のほとりに居るのん」
仙人掌姉者からの矢文返し。
「ああ?おまい、頭かち割られたいんか?
居るよ。どうぞ。」
そんな寝苦しい都の午後11時。
灯を消した途端に寝息を立て始めた、日焼けで闇と同化した蝦蟇を
寝床から見下ろしつつ、チクチクの棘に高級トリートメントを施しながら
仙人掌姉者は考えた。
私は今に満足だ。
私は過去にも満足だ。
職があり、家がある。人が居て自分がある。
私の喜びを、自分の喜びとしてくれる人が居て
私はその人たちに更なる喜びをもたらしたいと思う。
これが私の幸福ではあるまいか。
未来の事は分からない。それ故に不安になる事もある。
しかし、未来を考える事が出来るならば、それはそれで幸せだ。
なんのこっちゃとお思いの方がおられるであろう。
暑さで頭おかしくなったんじゃあるまいかと、思われるであろう。
しかし、ここで私は宣言する必要があるのだ。
ここで言ったら、それでお終いだ。あとからゴチャゴチャ言わん。
だから言っとくぞ。
私の世界において、地球は私の周りを回っている。
私は太陽であり、恒星であり、衛星であり、人工的飛行物である。
私は局部銀河群である。
私の銀河帝国において、ジェダイの騎士など存在しない。
なぜなら、私こそが正義であるからだ。
私の幸福の軌道上で、私の幸福に参加するならば、異議は認めない。
宇宙には他の銀河系が存在する。
私はその存在を尊重する。
私とて、たかが個人である。
鬼ではないし独裁者になるつもりもないさ。
分を弁える事が、自らの銀河系を保つのに必要な要素である事は間違いない。
以上!
2 件のコメント:
<ライネケ>
善いかな、善いかな。
なんじ、我がライネケ王国銀河系のもとにあることおよそ三十年。今ここに、一独立銀河系の中心に立ち、サボテン王国銀河系の女王として、銀河系を支配するがよい。
仙人掌王国女王、万歳。
サボテン銀河系の行くてに幸あらんことを。
神、汝とともにあらんことを。
<ネコパコ>
あ つ い
あ つ く る し い
いきもたえだえ
げんかくがみえる
あたまのねじもゆるんでる
もうそうていこく ばんざい
エントロピーの法則ばんざい
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