2016年1月10日日曜日

車検 <ライネケ院長>

明けましておめでとう
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この赤いタンクのCB400Fourは、大阪の中古車屋で1980年に買って、以来ずっと、ライネケの乗用として、36年をともに過ごした。初年度登録が1977年なので、39才だね。


何度もの大転倒やトラブル、いろいろな変遷を乗り越えて、傷だらけの錆だらけだが、ちゃんと日常の足になって役立ってくれている。

このCBも、世間的にはいわゆる旧車ということになるのだろうし、ネット上では、マニアックな目で見られていて、物好きもいて、100万円以上の値札が付いているのもざらだ。馬鹿馬鹿しいという気もするが、夢中になると、ひとはロマンと称して、財布の口を緩めるのだろう。

ただ、おいらは、このCBが好きだし、さわり慣れていて、専用工具もマニュアルも持っているので、今さら、別の車に乗り換える気はない。はじめて、オートバイ関係の本の中で写真を見て、この車に興味を惹かれ、はじめて京都のオートバイ屋の店先に停めてあった誰かの実車を見て、ひと目で気に入った。面白いことに、こうして、古ぼけてしまっても、あの時いいと思ったそのままに良く見える。不思議だ。

さて、排気量250㏄以上の二輪は車検が必要で、車検は2年ごとに更新するわけだが、長い付き合いの間には、古い二輪の車検が1年毎に更新という時代もあった。面倒だし、金もかかるので、古い二輪を廃車にして乗り換えた人も多かったことだろう。今は、また2年ごとに更新される制度になっている。


車検のためには、下記のものを揃えて、陸運局に提出し、検査予約日に検査場でしかるべき検査を受けなければならない。今は、ネット予約できる。

1)車検証
2)自賠責保険証(2年分で13640円)
3)軽自動車税納税通知書
4)自動車検査票(1700円の印紙を貼付)
5)自動車重量税納付書(5000円の印紙貼付)
6)継続検査申請書(23円)
7)点検整備記録簿

結局、二輪自動車を公道で走らせるためには、2年ごとに、最低20363円かかる。 オーナー車検で、自分で整備し、書類を書きこみ、車を陸運局に持ち込んで、検査を通せば、このように最も安上がりだ。

車検は車が完全に健康であるということを証明するものではなく、公道を走るのに最低の法律的・機能的条件を、検査の時点で、満たしているかどうかを検査するだけなので、その車が完調であるということを全く意味しない。

それは、自分で整備して検査を受ける場合(オーナー車検)であろうが、ディーラーを含む自動車屋で整備して検査を受けようが、実は同じだ。後者は金がかかるが、自動車屋で車検を受ける場合、その自動車屋は、普通、車検に必要な部分だけでなく、顧客が訴える不具合を含めて、車両に顕在的、潜在的不具合はないか、点検し、問題があれば、それも修理しておいてくれるので、金がかかるわけだ。つまり、自動車屋さんに頼む場合は、車検を通すだけでなく、一種の定期点検整備もしてくれるわけだ。それが彼らにとってはもうけになるわけで、親切心だけでやってくれるわけじゃない。

もちろん、それはちゃんとした自動車屋の話だ。整備したはずなのに、車検を合格したはずの車両が、たまたまなのか、不運なのか、あるいは、いじったのが悪かったのか、車検後間もなく不具合が起きることはよくある。信頼のおける自動車屋に頼むか、自分で気の済むように整備するか、どちらかだ。

そういう意味で、オーナー車検は、安価に済むが、完全な自己責任だ。


それで、もらえるのが、この新しい車検証だ。
なんと、持ち主の住所が20年以上前のままだけど、とにかく、書類上のつじつまはあっているわけだ。この車の初年度登録から始まって、ある程度の履歴が分かる。

陸運局の受付を終わり、検査場の二輪ラインに並び、検査場の検査機器の前に立つと、何度やっても、ドキドキする。ついさっきまでこれで走り回って、この検査場に来ているのだから、問題ないと思っても、毎回そうだ。

車幅、車高が車検証の記載に一致しているか、から始まり、主要締め付け部の緩みの有無、前照灯、尾灯、ウィンカー、ストップランプをチェックされ、ホーンが鳴るかどうか、速度計が許容範囲以上に狂っていないか、前後ブレーキがちゃんと効くか、検査される。最後に、前照灯の光量、光軸のチェックがあって、合格したら、書類に判子をもらって、事務所で新しい車検証を作ってもらう。

10数年前、岡山の陸運局でオーナー車検を受けるようになって、前照灯の光量が足らないと言われて、苦労した。光量は15000カンデラ以上必要だが、対策前は5000カンデラしかなかった。それで、バッテリーから、ありあわせの電気コードを引いて、直結回路を増設したら19000カンデラ出るようになり、一発で解決した。



平成28年1月末まで有効のシールが付いているが、これを剥がして、


新しいシールに貼り替える。平成30年1月まで、このCBと付き合うことになる。正月らしく、めでたいね。

それにしても、事情があって、新しい車検証を車検直後には受けとれず、1月になってからまた、陸運局まで行って、新しい車検証をもらいに行ったのだが、やはり、CBで行った。

その途中で、なんと、とんでもないことが起こった。



なんと、クラッチワイヤーが切れちゃった。

クラッチレバーを握った途端に、左グリップ付近で、ブチンッと音がしたと思ったら、この有様だ。それで、まだ陸運局までかなりあったし、引き返したのだが、半クラッチでクラッチを繋ぐことができないと、どんなに困るかよく分かった。6kmほどだが我が家までが遠かったよ。

よく帰って来れたと思うけど、あきれたな。
何百キロも離れたところで、こういうことが起きると、どうするかな?
近くの二輪ショップで、なるべく長さの合うワイヤーを探して、とにかく、何とかするしかないだろうね。でも、そういう時って、休日が多いんだ。

車検を通ったからといって、車がちゃんと動くとは限らない、ということだな。
CBは一体何を言おうとしていたんだろう。何か、訴えていたのか。

正月早々、いろいろあるものだ。










3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

<ネコパコ>

なにをかいわんや

まいどまいどドラマがあって…

あなたがオートバイで出かけた時は
私が心臓をバクバクさせているのをきっと知らないのだろうな

とりあえず今日も無事に「おかえりなさいませ」

inchoudon さんのコメント...

<ライネけ>
むかあし、昔。40年近く前。まだ、京都に住んでいて、二人で長屋に暮らしていた頃、突然思い立って、中型免許をもらいに行った。免許をもらったら、長屋の近所の黒谷さんの裏の白川通りに面したオートバイ屋で、スズキの新車を買った。
納車翌日、早朝、飛び起きて、新車に乗って、朝の京都の東山通りを走ってみた。すぐ帰って来たけど、近衛通の交差点を東に左折したら、いきなりマンホールの上で滑って転倒して、買ったばかりの翌日だというのに、タンクを凹ませた。乗り手も大いに凹んだ。
うれしくて、用もないのに乗り回していた。ある夏の夜、ちょっと出てくるわ、とか言い残して、京都の南の方まで走って見た。2時間くらいだったかな、長屋に帰ってみたら、ネコパコが、毛を逆立てるみたいにして、怒っていた。どんなに心配したか分かる?って言ってさ。怖かったよ。
ごめんなさい。気をつけます。

匿名 さんのコメント...

そうなんだよ。
こんなことあってさーって、本人は終わった事だから笑って話しても
待ってた側はずっと不安だった上に、ショックな事を聞かされて
さらに不安が増すんだよ。
遊んでるほうは楽しいだけなんだけどね。

いつも無事でよかったねって心底思います。

自分もそうなんですが、自分を過信しないようにしなきゃですね。
自分を大切に思ってくれている人は
自分よりも大切な気がする。

chica