「命」という字は、もとは、「令」なんだそうだ。西周中期以降、「命」の字が用いられるようになったと、白川静さんは言う。で、「令」というのは、神の命令なんだそうだ。一方、「命」の訓には「なづく」というのがあって、つまり「命名」するという意味になるわけだ。
ということは、もし、私たちが、このロナの弟みたいな子猫に「ごろなお」と命名したとしたら、実は、それは、私たちが勝手にそう決めたんじゃなくて、神様が私たちに、この子猫の名前は「ごろなお」というのだ、と啓示を下されて、私たちはその神意を実現したのだ、ということになるのかもしれない。
我が家に来てから、ちょうど一週間経った。町役場から、さっさと届けを出せと、督促状が来そうだし、土曜日の仕事が終わって、塩屋の浜の沖合を漂いながら、おいらは、とうとう決心したのだった。
運転中のネコパコの頭脳にひらめいたという「鍵屋五絽那問答之末」をちょっと変更させてもらった。六番目の子だけど、五番目の息子だから、先任者ロナの正式名の向こうを張って。
「鍵尾 五郎左衛門尉 問答無用乃介 五六直」
(かぎお・ごろうざえもんのじょう・もんどうむようのすけ・ごろなお)
通称「ごろ」
よろしく周知してほしい。
と言いながらも、すでに何度も、彼に、「ろな」と呼びかけてしまう。そのたびに、やっぱり、このまま「ロナ」でもいいじゃないか、と考えそうになる。これは未練というものなのだろう。名前が神の啓示を受けて与えられるものなのだとしたら、やはり、もう「ロナ」という名前も「ロナ」とともに去っていったのだから。「ロナ」は帰って来ないのだ。あらためて、ロナ、さようなら。そして、ようこそ、ごろ君。
私たちのもとに、六人目の子がやって来た。彼に会ったら、「ゴロ」と呼びかけてやってほしい。
5 件のコメント:
猫一匹になにをまわりくどい文章を書き綴っているのですか…
感傷は猫も食いませんぞ。
とわいえ、命名お目出度うございます。ゴロくんに宜しく。再来週末には帰ります(?)
<ライネケ>
そりゃ、悪かった。私の言葉巡り癖を馬鹿馬鹿しく感じ、つまらない感傷に気を悪くしたなら、許してくれ。
私自身は、亡き父親が生前、時に漏らした述懐を面白く感じて、今も克明に記憶していて、できたら、彼の亡霊に会って、もう一度話してみたい、と思うもので、つい書くのだが、おおかたの縁ない人々には面白くもなんともないのだろうね。以後、相手を見て、話したり書いたりするように注意します。
このブログページは家族連絡板として、事務事項的なことだけに使い、個人的なことはShigeちゃんのブログみたいに分けるほうがいいのかもしれないな。
とにかく、「ごろ」になりました。よろしく。
命で「なづく」なのですか。
そりゃ、一つ勉強になった。
最近の子供の命名法にはイマイチ
「・・・、それは名前???」って感じのが
多いので、いろいろ考えさせられますな。
他の人のアップは気まぐれすぎる上に
ガマの「続く」って書いて続かなかったり
私みたいに電波系だったりするんだから、
院長の自己問答はこれでいいのですじゃ。
長いから読むのと、ちょっと消化するのに
時間がかかるから、コメントには
さらに時間がかかると思っておいてもらえればね。
いやー、やっと名前が決まってよかった。
「ごろ」ね。ごろごろごろごろ。
ごろごろにゃーん。
仙人掌姉
ごろごろにゃーんごろごろにゃーん飛行機は飛んで行きます、を思い出しますな。
私やはり今夏は帰れないかもしれません。無念。
現在こちらはインターンシップを最終面接までコマを進めて、29日を待つばかりであります。免許は後三回乗れば本免合格なので、ま、大丈夫でしょう。
ところで、sornekoさんのIDは、一見するとソメコさんに見えて困惑しますな。
末
<ライネケ>
Shige君、夏休みも帰れないのですね。そりゃ残念。
またの機会に一緒に御飯を食べて、風呂にでも入りましょう。
インターンシップの件、君の希望が叶うことを祈っています。
自動車免許は、さっさと取らないと忘れるよ。
たしかに、ソメコさんに見えますな。
ロナの時は、救い主の君の意向も何も、仙人掌ねえさんが、犬猫病院であっという間に決めちまったんだが、今回はこういうことで、ごろちゃんということになりました。今も、目の前でゴロゴロ言ってますよ。
コメントを投稿