久しぶりにライネケと倉敷を訪れた
美和から歩き始め かつての借家のそばを通り…
あった あった!
ライネケが作ったロナのための通用門
ここをくぐってロナさん おかえり〜
確かに私達はここに住んでいた
東小の近くでU氏にばったり出会った
相変わらず紺のスーツに下駄履き姿の憂国の士
手にはいつものごとくゴミ拾い道具一揃い
しかし 何やらちょっと雰囲気が違って見えた
金縁のメガネなんかして血色が良くなって怪しさが増した
ねえねえ「羽織っているのは何ですのん?」
お〜 よくぞ聞いてくれました!
「わしゃ とうとう打ち出の小槌を手に入れたんよ!
これはサムライばんてん
裏は真っ赤な日の丸だよ
形と作り方の特許を取ってあるんじゃ
例えばこれを50枚 ポーンとワールドカップの日本応援団にくれてやって
イングランドのサッカー会場で いよいよちゅう時がくると
一斉にひっくり返して日の丸を出してバタバタ応援すると
世界中のテレビ通じて
ありゃ何じゃ〜?!と どっと引き合いが来るわけよ
そうなると 留まること知らずで金持ちになるな
そうすりゃシャッター通りにも てこ入れが出来る
宮内さんにも大鷹の羽なんかド〜ンと贈ってやるから楽しみにしときんさい」
ほ〜…
なんだかすごい話
後日談が楽しみ
駅の裏のチボリ公園は取り壊されて
イトーヨーカドーとアウトレットモールになっていた
沢山の家族連れが「お得」を求めてごったがえしていた
経済活動は壊しては建てることを繰り返しながらゲロゲロンと毒をまき散らす
ショッピングが家族の娯楽であってよいのだろうか…
ところどころに残ったチボリの面影が何だか痛々しい
U氏のように無邪気に本気にこの国の有り様を考える人物は
他にもいるのだろうか
懐かしくて少し切ない春の日だった
5 件のコメント:
<ライネケ>
あのロナの通用口は、今見ても、我ながらよくできてるねえ。あの木の扉の下の部分が朽ちてしまったので、その辺りにあったトタン板を張って補修し、その真ん中に猫の顔の形に切り抜いて、その裏に、黄色く塗った元の扉の一部を蝶番で取り付けたんだ。外から帰って来たロナが頭で押し開けて、中に入れる仕掛けだった。懐かしい。
Uさんは、倉敷の変人奇人の一人と見る人も多いだろうけど、なかなか面白い人で、いい人だったよ。あの日も、下駄で歩いてたけど、普段は足袋もはかず、素足なんだ。寒かろうにねえ。
不思議な人程
煙たがられる事も
そして逆に好かれる事も
多いのでしょう
ロナに会いたい会いたいよう
末
<ライネケ>
ロナは以前より毛がごつくなり、滅多に風呂に入れてやらないものだから、薄汚れが目立つようになりました。
一昨日は、一緒に入浴しました。
この子は、君たちと違って、巣立っては行かないけれど、いつまで一緒に過ごせることやら。
帰って来たら、撫でてやって下さい。
うちのペットのウサギが死んでから1年半ほどですが、次男は「ウサギを飼ってない我が家に帰る気がしない、次は飼わないの?」と言っていました。(最近はあきらめたのか言わなくなりましたが)
子供たちにとって12年飼ったウサギはやっぱり家族だったのでしょう。ロナもまたそうなのでしょうね。
<ライネケ>
keiko様、お元気でしょうか。
もちろん、ロナは家族ですよ。もう9歳にもなって、人間でいえばかなりの年になりますが、私にとっては人間の末っ子君であるShigeの下の第四男で、白猫四郎です。
動物にもよるようですが、長い間一緒に暮らすと、家族の一員、家と空気の一部、生活の一部となって、そこらへんに居て当たり前になりますね。
いつかはお別れですけどね。
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