このカブリオで、家族5人、あちこち、随分、遠くまで行った。と言っても、行く所は決まっていたような気がするけど。一体、四国一周を何回したことか。この狭い車に詰め込まれて、よく文句も言わずに連れ回されたものだね。
ゴルフカブリオっていうのは、フォルクスワーゲン社で作られたスタンダードのゴルフのボディーを、カルマンというドイツのコーチビルダーのもとに運んで、カルマン社の職人の手によってオープンモデルにしたものだ。
カルマン社は、ピニンファリーナとかベルトーネとかと並ぶ、いわゆるカロッツェリアの一つで、顧客やメーカーの注文に応じて、車のボディの架装をしたり、デザインを請け負ったり、試作車を作ったりする会社だ。上流社会が馬車に乗った時代のヨーロッパの文化の名残だね。ドイツのフォルクスワーゲンのシャーシにイタリアのギアがデザインして、カルマンが製作にあたったカルマンギアは有名だね。
そのカルマン社も2009年、倒産してしまった。時代の流れだな。
うちのカブリオは1983年型で、ジウジアーロがデザインを担当した初代モデルの派生型だ。ゴルフカブリオは、ゴルフが代替わりするごとに2代目、3代目となったが、カルマンで架装されたのは、この初代のものだけだ。だから、今はなくなってしまったKarmannのバッジが貼ってある。上のバッジはCabrioなんだけど、剥がれてしまった。
さすがに伝統あるコーチビルダーの手にかかったものだけに、後姿が美しい、と今も思うよ。
この車もあらゆるところに不具合が出ていて、それでも、廃車にせずにやってきた。それが、気に入っていれば当然のことだが、多少気に入らなくても、縁があって、いったん自分のところに来たものは、なるべく長く使い続ける、というのがライネケの癖というか、傾向なんだ。
さて、お盆のために、夏休みで帰ってきていたGama君が、はるばる愛媛に遊びに来たBen君と一緒に、九州に行くから、カブリオを貸してくれと言ってきた。エアコンは効かないどころか、勝手に熱風が吹き出すし、パワーステアリングがなくて、馬鹿重いハンドルの、乗り慣れないカブリオを、長距離、はじめての土地を走らせるのはどうかな?と思ったが、貸してやった。
向こうについて、エンジンが冷えていたら、早めに冷却水を補充してやってくれよ。
とか言っているうちに、あらら、とうとうフェリーに乗り込んで行っちゃった。
とか言っているうちに、あらら、とうとうフェリーに乗り込んで行っちゃった。
3 件のコメント:
20万キロ、真っ直ぐに走ったら
島国からどこまでいけるのかしら?
なにはともあれ、
カブリオさんお疲れ様。
これからもがんばってほしいものです。
chica
<ネコパコ>
満身創痍ですね
健気によく走るものです
かすかな…あきらかな
異音を感じつつ走るのは
体に悪いです
<ライネケ>
いや、60キロ以上でぶんぶん走ってると、本当に気分のいい車ですよ。
直すにも金が要るし、放置しておいてもしょうがないし、捨てるのは可哀想。
まずは、エアコンのコンプレッサーを分離して見るか。
そして、来年春までどうするか考える。
典型的先送りだね。
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