ロナは一見、目つきが悪くて、悪猫みたいだけど、草花の影を歩き回るのが好きな心優しい子なんだ。と、親は勝手にそう思ってるんだけど・・・。
孤独そうなロナなんだが、最近は、どうやら、ライバルと言ったらいいのか、時々訪問者がやってくるようになった。ロナと対照的なクロネコなんだが。うちではクロタってよんでる。
過日、にらみ合いしているロナとクロタ
昨夜は、大騒動だった。
ネコパコ事務長とインフルエンザ騒ぎでまた帰って来ているShigeと、わざわざ、桜三里を越えて、本谷温泉に入りに行った。そして夜遅く帰って来たら・・・。
玄関ドアを開けて、二階に上がって行くと、奥から出て来たのはロナではなくて、なんと、例のクロタではないか。
慌てて、追い出そうとしたら、出口が閉まっていて、再び家の中へ。とうとう、図書室に侵入し、Shigeがしめ込んだものでさあ、彼は大パニックになり、とうとう、おしっこを漏らしちゃった。
とにかく、追い出そうというので、老ライネケの愛用していたステッキを振り上げて、追い回しているうちに、キッチン台の向こうに逃げ込んで、つついても、叩いても、動かなくなってしまった。苦労して、窓を開けてやり、網戸を外してやりして、やっと御退散願った。
後に残されたのは、おしっこと悪臭、それに疲労。折角、温泉につかって気持よくなって帰って来たのに・・・。
ロナはというと、さっきのドタバタ騒ぎの間は見かけなかったのに、いつの間にやら現れて、しょぼんという感じで、おとなしくかしこまっている。。
何となく、自分にも責任の一端がある、と自覚しているらしい。
夜中も寝室で、私達の枕元の椅子の上でおとなしく寝ていた
そもそも、二人の争いは、かなり以前から、徐々に緊迫度を増していたようだ。
ある日、彼が尾っぽをたわしみたいに膨らませて帰って来た。
うちを背にして、必死で凶悪そうなクロタと対峙するロナの姿。
「こ、ここは僕んちのうちで、僕んちの敷地なんだぞ。ぼ、僕だって怒ると怖いんだぞ。」
「けっ、ああに言ってやがんでえ。白っぽくお上品にしてやがって。誰が、おめえの領土なんて決めたってんだ。お天道様の照らすところ、誰だって、好きに入って行くんでえ。おお、今日という今日は、はっきり、黒白つけようじゃねえか。」
二人の争いは、どうやら、野良の強さによるのか、お育ちによるのか、クロタの方に分があるようで、ロナはいつも逃げ腰気味なのだ。親としては、子どもの喧嘩に出て行くのは、まずいとは思うが、やっぱりね。介入してしまう。
さて、今回は、一体どこから、クロタは侵入して来たのか? 屋上の芝刈り機をドアの内側に収容していたのに、階段の踊り場まで、芝刈り機が転げ落ちていた。屋上の出口の扉の前に、黒い毛の塊が二個、落ちていた。
どうやら、ロナは、彼を追って、屋上のロナ専用の潜り戸から入って来たクロタの侵入を阻もうとしたのだろう。彼なりに必死で闘ったのかもしれん。
侵入したのはいいが、家人に見つかって、逃げ場を失ったクロタは、パニックに陥って、尿を漏らし、とうとう、追いつめられて、隅っこでちぢこまるしかなかったのだな。半野良ながら、彼も「おうち」が欲しかったのだろうか。それを思うと可哀想だ。
追いつめて、叩いたりするんじゃなかった。ごめんよ、クロタ。
でも、うちの子はロナだけで充分なんだ。あまりうちに寄り付くんじゃないよ。
6 件のコメント:
<ネコパコ>
白猫と黒猫、対照的な二匹を扱った絵本に「ひるとよる」というのがあります。そこでは二匹は寄り添ってとてもいい感じなんですが…
先日お向かいさんがクロタを撫でながらジジと呼んでる事を知った。エッ〜「ジジですって!魔女の宅急便かよ〜」
根っからの野良猫でもないらしいけれど、別のご近所さんは、「この辺りの親分で、家に入り込んでは盗み食いしたり、おしっこを引っ掛けたり」の悪い子と厳しい評価。
昨日は本棚に駆け上ったり潜り込んだりの大騒動。まじまじと近くで顔も見た。金色の丸い目でロナと違って丸顔。どこか愛嬌のある顔。ジジと呼んだらフンギャ〜という声で返事もした。ちょっと複雑な気分
<ライネケ>
いやあ、ネコパコは猫好きだから。
ミイニャの時の過ちを忘れまじ。
クロタことジジに、あまり近づいちゃいかん。
今度会ったら、どうしてやろうか。
しっかりするんだ、ロナ。
お前の領土だろうが。
妙な憐れみは、かえって、間違いのもとだ。
自分に言い聞かせているところ。
Reineke
ロナなさけなっ!
精一杯凄んでみるけど、結局遁走せざるを得ないあたり、親しみを感じますなあ。
お家の人にはすっかりつんつん猫なのに、猫社会では地位を確立できていないのですね。
でもあんまり頑張らなくても、長生きさえすればいいのよ。
なまねこ なまねこ
温泉うらやまし sor
<ライネケ>
ロナはそれなりに精一杯やっておるのだと思うよ。父親のライネケだって、常に逃げて来たからね。基本的に衝突は嫌いなんだ。多分。猫社会での地位とか彼は気にしてないと思うよ。やっぱり誰かと似てるな。
温泉はねえ。伊予三湯と言って、「道後温泉」「鈍川温泉」「本谷温泉」の三つが有名なんだって。でも、いろいろな人に聞いてみたけど「本谷温泉」は誰も知らなかったよ。国道からどんどん離れて、えらい山の中にある。入浴料が300円。食事も大したものじゃないけど、安くていいんじゃないかな。
今度帰ったら、一緒に行ってみるかね。
Reineke
にゃー。
がんばったね、ロナウド君。
猫エイズとか怖い病気や喧嘩で逃げて迷子になって
家に帰れなくなることとかありますから、
とりあえずサポートはしっかりしてあげて下さい。
子供の喧嘩に親は口出し無しとは言うものの
こればっかりは仕方ない。
頼まれてもないのに、しっかりうちのテリトリーを
守ろうとしている健気なニャンニャンを
応援しましょうや。
がんばれ、ロナウドさん!!!!
chica
<ライネケ>
ロナがけなげにも、我家を守っているかどうか? う〜ん、それは、ちょっと、どうかな。分かりません。
一応予防注射はしている。でも、注射した後、何だかしばらく元気なくなったりするみたいだ。予防出来ないものもあるしね。
3年前、愛媛に引っ越して1ヶ月くらいして、帰ってこなくなった時は、そりゃあ、心配したよ。5泊6日だったか、帰って来た時は嬉しかった。
病気、別離、思わぬ事、辛い事は、これからも沢山あるだろう。だから、この前、言ったじゃないか?
この事 古しへより全くすること難し
但だ 願はくば 人 長久にして
千里 嬋娟を共にせむことを
って。丁度今、この瞬間、お互い、どんなに離れていても、この空、この月を、共に生きて見ているんだって。この瞬間を貴重なものと思おうではないかって。
人生に別れはつきものだけど、突然やって来るのは困るな。長っ尻の挙げ句に、「そろそろ、おいとまします。」って云われて、内心、やれやれ、やっと行ってくれるのか、っていうくらいで、去って行くのが、ある意味では、いいかもしれんが、それはそれで、見送ってから、がっくり疲れが出そうだな。
まあ、まだお互いに死にそうにないけど、その時は、疲れないように、でも、あきらめがつきやすいように、すっきり行きたいものだな。まだ、考えるには早過ぎかな。
ロナには長生きして欲しいと心から願う。
Reineke
今回の確認文字は hountwa だって。「本当は?」
時々、妙に意味ありげなんだ。
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