三日目は、 徳島県日和佐の海べのキャンプ場から自宅まで、 青色の行程 270km 三日間で総計640km程の行程だった。 晴天に恵まれ、楽な旅だった。 |
<三日目>
40年来の習慣とは言いながら、 こんな所でまで 物好きだね。 だって、 「珈琲ゲリラ」だもの |
朝食のあとは、コーヒー。こんな所でまで、わざわざ、碾き豆にドリップして、コーヒーを淹れる。コーヒーを飲みたくて淹れるのか、こういう習い作業が癖になって、落ち着くのか、自分でも分からない。40年続いた習癖だ。
美波町牟岐の海沿いの道 |
ここはどこだったんだろう? 若かったネコパコと 生まれてまもない頃のChica 信じられる? |
とある砂浜に降り立ったら、犬がいて、Chicaの顔を舐めに寄って来た。
若かったライネケに抱かれたChica この砂浜がどこだったのか、 いまだに分からない。 |
あの砂浜はどこだったのだろう。あのちっちゃな車は、10万キロまで乗って、最後は押し掛けしてもエンジンがかからなくなり、廃車しちゃったけど、いろいろなところに行き、面白おかしい毎日だった。あれから、何度も近くを走る機会があったが、いまだに、間違いなく、この浜辺だ、という場所に行き当たらない。不思議だね。
収納袋、 コッヘル大、同中、同小、ケットル、それぞれの蓋、 焼き網、オタマ、 折れてしまって見えないが、しゃもじ |
あの頃、京都の北山に登るために、買ったコッヘルセット。随分役立ってくれた。最初から付属してた丸い焼き網もオタマもある。
1978年購入 |
今回、コッヘルセット付属のプラスチックのしゃもじが折れてしまったのが残念だったが、木製のもので補充した。二番目のコッヘルにはピンホールがあって、水が漏れる。直さなくては。これに、スベアのガソリンストーブ、コールマンのガソリンランタンがあり、これで大抵のことはできる。34年間使って来ても、随分長持ちするもんだ。
阿波池田手前の吉野川を見ながら昼食 ネコパコは早速ヤブ蚊に食われた。 |
阿波池田まで来たら、あとは、伊予三島方面に抜けて、11号線を松山に向かうだけだが、ここまで来たら、ついでに新居浜に寄って、ネコパコの好きな「抹茶もぶれ」を買った。そして、本谷温泉に入湯して、さすがに最終日の夕食は松山で済ませて帰宅した。
3日間で、寄り道も入れると、合計700キロ足らずの旅行になった。日和佐は、30年前、Chicaを連れて、エアコンもないちっぽけな車で行った思い出の場所だ。あの頃は、大学病院に勤務しはじめてまもなくで、今回は、思い出をたどるような旅だった。ほとんど観光化されていなかった四国の太平洋側も、徐々に高速道路が伸びて来て、まだ自然の美しい山間部だって、そのうち、変わってしまうかもしれない。手つかずの自然なんて、あり得ないとは思うけど、「キャンプ場」という所に行ってみれば、こういうことがキャンプなら、家に居たって同じじゃないかと思うよ。自然を愛するなら、自然には極力立ち入らないことだ、というのも、皮肉な話だ。
人生の終わりが見えて来たせいか、何だか、センチメンタルジャーニーめいて来た今回の旅だった。
<おしまい>